日本とオーストラリアの理学療法士の違い

こんにちは。前回の記事では、日本人のワーホリメーカーが陥りやすい思考と、仕事における環境について書きました。今回はそちらの続きです。

 

そもそも日本の理学療法士の定義ですが、(↓以下「理学療法士および作業療法士法の一部を引用」)

 

第一章 総則 (この法律の目的) 第一条 この法律は、理学療法士及び作業療法士の資格を定めるとともに、その業 務が、適正に運用されるように規律し、もつて医療の普及及び向上に寄与すること を目的とする。 (定義)

この法律で「理学療法」とは、身体に障害のある者に対し、主としてその 基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう。

この法律で「理学療法士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、理学療法士の 名称を用いて、医師の指示の下に、理学療法を行なうことを業とする者をいう。 この法律で「作業療法士」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、作業療法士の 名称を用いて、医師の指示の下に、作業療法を行なうことを業とする者をいう。

第二章 免許 (免許) 第三条 理学療法士又は作業療法士になろうとする者は、理学療法士国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許(以下「免許」という。)を受 けなければならない。

 

 

文中にもありますがざっくり言えば動作の専門家、リハビリの専門家といえます。

 

一方でオーストラリアの理学療法士(Physiotherapist)はといえば

Physiotherapists help you get the most out of life. They help you recover from injury, reduce pain and stiffness, increase mobility and prevent further injury. They listen to your needs to tailor a treatment specific to your condition. As first contact practitioners, you don’t need a doctor’s referral to see a physiotherapist. Physiotherapists, doctors, and other health professionals will often work as part of a team to plan and manage treatment for a specific condition.

 

以下ざっくり和訳

 

理学療法士は、あなたの生活を最大限に活用できるようにサポートします。また怪我からの回復、痛みやコリの軽減、可動性の向上、さらなる怪我の予防をサポートします。あなたのニーズに耳を傾け、あなたの状態に合わせた治療を行います。ファーストコンタクトの施術者として、理学療法士に会うために医師の紹介は必要ありません。理学療法士、医師、その他の医療専門家は、チームの一員として特定の状態の治療を計画し、管理します。

 

 

加えて前提として、日本とオーストラリアの理学療法士の制度や扱いの違いについてまずお伝えしていきます。

 

そもそも日本で理学療法士の免許は、養成校(短大; 3 専門学校; 3~4 大学; 4) で学んだのちに国家試験に合格することで取得できます。しかしオーストラリアの理学療法士(Physiotherapist ; フィジオセラピストと呼ばれます)になるには基本的には6年生の大学にて学び、そして卒業できればそのまま国家資格を得ることができます。

 

日本の理学療法士の国家試験は毎年2月末ごろに行われ、それに合格しないと理学療法士になることはできません。また、その際就職が決まっていても試験を落とすと内定が取り消しになるパターンも多いです。

 

 

国家試験の合格率は毎年8090%前後で推移しており(過去10年で一番低いのは74%)、比較的「落ちない」試験であると言えます。

 

反対にオーストラリアの理学療法士は、上記でも述べたように6年と教育課程が長いものの、国家試験を受けなくていいです。しかしそのぶん教育のレベルが高く、医者のように求められる医療の知識も多いようです。

 

 

というのも、日本の理学療法士はできない「診断」をオーストラリアの理学療法士は行えるからです。また、投薬の指示も一部可能なようで、できる業務の範囲も広いです。

 

 

また、日本では医者と理学療法士の職位の差がとても大きくあり、上にあげた定義の中でも「医師の指示のもとに」とあるように、医師あっての理学療法士だと言えます。もちろん給与の差も甚大です。

 

しかしオーストラリアでは、(聞いた話ではありますが)医師と理学療法士の職位の差や給料もあまりなく、医師の下の理学療法士といった日本のような認識ではないそうです。実際にオーストラリアの理学療法士は開業権もあるので、いかに2職業間の住み分けがなされているかがわかるかと思います。

 

実際に、僕がいたオーストラリアの都市部の町中には理学療法士が開業した「フィジオクリニック」が溢れています(日本では理学療法士の開業権はありませんが、これは世界的には少数派)。

 

と、まあつらつらと述べてきて長くなってしまったので、次回の記事に回したいと思います。

次回は実際の僕の経験を踏まえてお話しします。